お客様の声

大倉山ヒルタウン大規模修繕工事


大規模修繕委員会 委員長 池田様より

施工会社には大手ゼネコン系に加え多くの中小改修専門会社に門戸を開こうと考え参加条件を比較的緩やかにしました。
その結果公募には20社が参加し、いずれも改修専門会社である3社が最終選考に残りました。
見積内容の詳細な検討と公開ヒアリングの結果、請負施工会社に多くの点で優れた株式会社カタヤマが決定しました。

工事は昨年の7月29日に始まり、当初の予定より約40日遅れて4月10日に大方終了し、引き渡しは4月末に行われました。
この遅れによるマイナスは実施された基本工事の質の高さ、61項目にも及ぶ追加工事の施工、そして工事コストの妥当性により十分に補われたと感じています。

工事を始めてから分かった事ですが、建設以来39年経ったヒルタウンは建物の躯体部分こそ概ね堅牢ですが、これまで見過ごされてきたか、手つかずのままになっていた問題が想像以上にあり、多くの工事の追加・変更を余儀なくされました。
予算の許す範囲でこれらの問題解決に努めた結果が“61項目”に及ぶ追加工事になったわけです。

これまで行った工事の中で今回やって良かったと感じた工事をいくつかご紹介致します。
まず「2階バルコニーの防水工事」です。
この工事ではヒルタウン建設当時の設計理念を尊重し、防水工事の後には前回の大規模修繕の屋上防水に使用された塩ビシートは使わず、建設当時のバルコニータイルのメーカーを探し当て金型から再現制作して貼りました。
シート防水を採用し、今あるタイルの上に新しいタイルを貼るという難しい工事でしたが、出来栄えは素晴らしく、当時の美観を取り戻すことができました。
今後、屋上や1階バルコニー、サンクガーデンなどにこのオリジナルタイルを貼り、建設当時のヒルタウンの美観を復元する目途がつきました。

2番目は「3号館専用庭と駐車場の補修」です。
これまで漏水が長い間止まらず、止水をあきらめてステンレスの水受けを取り付け排水する方法をとってきました。
しかしこれではコンクリートの躯体を雨が通り抜け続ける為、躯体の老朽化が進みいつか崩壊する可能性を否定できません。
そのため専用庭にコンクリートの老朽化の阻止と防水効果を期待してRCガーテックスという浸透性コンクリート改質剤を塗布し、ウレタン系の材料を使って全ての漏水箇所を止水しました。
その結果ステンレスパンを取り外すことができ、駐車場は見違えるようにきれいになりました。

3番目はこれまで何もやっていなかった「プロムナードデッキの補修ならびに美化工事」です。
ツタを取り除いてみると思いのほか老朽が進んでいましたので、側溝の防水、ひび割れ補修、床タイルも損傷の大きいものはできるだけデザインを変えないようにオリジナルに近いもので補修、見苦しく汚れたゴミ置場や一部の側壁をモルタル塗りにし、同時に垂れ下った配線を整理しました。その結果すっきりした外観を取り戻すことができました。
また全ての住戸では各戸の玄関前ポーチと外階段を温水洗浄の上防汚コーティングを塗布しましたので、今後各戸で汚れ落としが容易になるのではないかと思います。

4番目は「屋上テラスのトップコートに防熱・遮熱塗装“キルコート”を使用したこと」です。
これにより夏直射日光による部屋の温度上昇が大幅に下がることが期待されます。
これが効果的であると確認されれば、次回の大規模修繕で側壁などに応用する可能性が出てくると思います。

多くの無理な要求にもかかわらずいつも誠実に対処し工事を施工されました株式会社カタヤマの皆様にはヒルタウンを代表して心からお礼申し上げます。

― 竣工パーティーのお言葉より抜粋させていただきました